全国自治体サーフィン選手権大会、開催

全国の地方公務員サーファーが宮崎県に大集合!?

地方公務員と聞いて、あなたが思い浮かべるのはどんなイメージだろうか? 県庁や市役所などの職員をはじめ警察官、消防官、看護師など、その職種は多岐にわたるが、総じてなんとなく「サーフィンとは無縁のおカタい人たち」だと思い込んでいないだろうか。

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LGSC : Local Government Surfing Championship

そんなイメージを覆すような試みが、宮崎県で進められている。 “日本のひなた”をキャッチフレーズとする宮崎県は、快晴日数が全国第2位、スポーツ活動率は全国第1位のアクティブな県。その宮崎県の県庁職員であり、NPO法人宮崎県サーフィン連盟の理事長も務める中村義浩さんが中心となって、「全国自治体サーフィン選手権大会」を企画しているのだ。これは、地方公務員による地方公務員のためのサーフィン大会。運営サイドも地方公務員なら、選手も全員が地方公務員という今までにないユニークな大会だ。

普段はスーツや制服をパリッと着こなし、公共の場で颯爽と働く人々が、波に乗る姿はいまいちピンとこないような気もするが……。「地方公務員のサーフィン大会というと意外に感じるかもしれませんが、サッカーでも”全国自治体職員サッカー選手権大会”というのがありますし、実は地方公務員によるスポーツ大会は結構盛んなんですよ」と教えてくれる中村さん。サッカー大会があるのだから、サーフィン大会があっても不思議ではない。「本当は昨年の10月に第一回大会を開催する予定でしたが、残念ながら台風の影響で中止になってしまいました。でも、第一回大会には北は北海道から南は沖縄まで160名ほどのエントリーがありました」

その事実から、日常的にサーフィンを楽しんでいる地方公務員は予想以上に多いのかもしれない、と実感させられる。大会にエントリーした人がすべてではないから、実際にはさらに多くの地方公務員サーファーが全国に存在していることだろう。そう考えると、縁遠いと思っていた彼らを身近に感じるし、サーフィンや海岸環境に理解のある人々が地域のために働いてくれていると思うと心強い。

特に、サーフィンを重要な観光資源と捉え、「波旅宮崎」としてPRしている宮崎県では、公務員サーファーの数も当然のごとく多い。県庁の中だけでも40~50名、市役所などにもたくさんのサーファーがいるという。しかし、そんな宮崎県にあっても、サーフィンは野球やサッカーなどに比べるとまだまだマイナーなスポーツだ。そこで、サーフィンの地位を向上させ、2020東京オリンピックに向けて認知度を高めるとともに、地域活性化にもつなげたい、との想いから始まったのが「全国自治体サーフィン選手権大会」だった。
 
今年度の大会は、11月3日(土)・4日(日)に宮崎県木崎浜で開催される予定で、エントリー受付は9月からスタートする見込み。選手として参加できるのは地方公務員だけだが、観戦はもちろん誰でもOKだ。また、大会初日の夜には懇親会を開き、全国から集まった公務員サーファーが親睦を深められるようにする予定だとか。普段、なかなか接する機会がない各地の公務員サーファー同士が交流し、情報交換をする貴重な機会にもなりそうだ。

「宮崎県での開催を皮切りに、いずれは全国各地のビーチで同様の大会ができたらいいですね。地方公務員の中にもサーファーがたくさんいるということを、地域の方に知っていただくきっかけにもできれば」というから、近い将来、あなたの身近なサーフポイントでも、公務員サーファーの大会が開かれる日がくるかもしれない。

公務員や議員の中にも、少しずつサーファーが増えつつある昨今。サーフライダーファウンデーションは、官民サーファーをつなぐ媒介でもある。メンバーになってサーファー同士で団結し、ともに日本の海の未来をよりよい方向へ導いていこう。

サーフトリップジャーナル Vol.93より転載

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