コラム

脱・ゴミまみれのサーフ天国

ボクの暮らす敷地の目の前にはインド洋が広がっている。白い砂浜にコバルトブルーの海。時折クラシカルな波が立つこともある。理想的な環境。だったはず。

しかし現実はそう甘くはなかった。

週末になるとそのビーチは地元の人々が沐浴を目的に大挙して押し寄せる。白く美しいはずの砂浜にはゴミが散在している。食べ終わったトウモロコシの芯が転がっているのはまあなんとか許せるけれど、プラスチックやオムツが波打ち際で揺れている光景には心底ゲンナリしてしまう。

ゴミを持ち帰るなんていう考えは誰の心にもないように映った。

汚れゆくビーチに心を痛めるなんてことはないのだろうか。このゴミたちは一体どうなってしまうのか?
彼らの中にこうした状況に対する危機感はないのだろうか。

話はちょっと変わる。

先日、サーフィンをしていた時のことである。あるローカルサーファーが海に浮かんでいたペットボトルを拾い上げると「コレ、ダメネー。ダレカガステタネー」と言いながら自らのウェットスーツにそれを挟んで持ち帰っていった。

バリニーズのサーファーたちも汚れゆく海に危機感を抱き、それをなんとかしたいと願い始めている姿が垣間みられた。海と親密な関係であるサーファーであれば今のバリ島の危機的状況を身をもって感じるはず。彼の姿を目の当たりにしてそんな思いがジワッと伝わってきた。

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バリの人々も汚れていく美しい海に危機感を持ち始めている。

このままでいいとは思っていない。

ただ、周り人たちもみんな捨てていくし、自分だけゴミを持ち帰ったことで一体何になるのだろうか。だからやっぱり砂浜にゴミを置きざりにする。きっとそれが現状なのだろう。

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話を戻そう。先日4歳の娘の手を引いて家の前のビーチに散歩に出かけてみた。以前は転がっているゴミを拾ってはそれで遊び始めてしまう娘を止めるのに一苦労だった。

しかし分別のつき始めている今の娘であればある程度いうことを聞いてくれる。以前のように落ちているトウモロコシを口にいれようとはしないはずである。久しぶりに我が家の前のビーチに足を踏み入れ、驚いたことがあった。

ゴミが落ちていないのだ。

以前の汚れたビーチは影を潜め、美しい白い砂浜が広がっているではないか。

そして、なんとビーチには20mほど間隔をあけてゴミ箱が並んでいた。

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少しずつではあるがバリ島も変わろうとしている。ゴミだらけのパーフェクトブレイクなんて誰も求めてやしないし、そんなことになればバリにやってくるツーリストも激減してしまうだろう。

彼らの暮らしにだって多大なる影響が出るはずだ。

だから今こそバリ島は変わらないといけない。学校ではゴミ問題に対する教育も始まっているそうだ。

少しずつではあるが、変わろうとしているバリの姿に小さな希望の光を見た気がした。

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