シンポジウム

Ocean Pavilion “Ocean Call for G7”

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海を守る為には、「自分」ができることを考える必要がある。目に見える現象への対策はもちろんのこと、日々の生活の中で海に優しい選択をすることの大切さが共有され、一人一人が海を守る為に行動に移すことができることを学ぼう。サーファーとして、消費者として、私達ができること。それを行動に移すことが海を守る大きな力となるのだ。海を愛する世界中のサーファーが同じ気持ちを持って集まった時のパワーは想像を超えるだろう。

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・サーフィン業界、観光業界
・生物多様性
・プラスチック汚染
・気象変動

4日間に渡って開催されたOcean Pavilionは、サーフライダーファウンデーションヨーロッパの呼びかけにより、50以上のNGO団体が環境改善対策としての具体策を共同声明 “Ocean Call for G7” として終了した。

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日本からは、SFJ 代表の中川とSurfLegnd 代表の加藤が、この4日間の国際カンファレンスに参加した。

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8/20 サーフィン業界、観光業界

環境に対して敏感なサーファーは、存在自体がエコシステムの一部と言っても過言では無いかもしれない。自然が危険な状態にいるということを肌で感じるサーファーは、その現状を人に知らせるというミッションもある。サーフィン業界では250万枚のサーフボードが毎年販売されている。環境に配慮した商品開発等、コストメリットに関わらず行うところが他のスポーツ業界とサーフィン業界が異なる点だろう。結果、コストがかかることも事実だが、サーフィン業界をサスティナブルにする為に、消費者はこうした環境への配慮を理解し、良い材料に対する理解が必要だ。また、2020年、世界では18億人の観光客がいるとされている。観光には行政の関わりもあり、関係各者との調整が必要。観光業は新しいエコシステムを生み出すことができる大切な原資なだけに、高い質を維持する必要があり、更なる成長が不可欠。環境に対する政策も場合によっては変える必要がある。特に海には関係当事者が多いこともあり複雑なだけに、多様性を重視することが大切だ。

8/21 生物多様性

海が汚染されている。自然治療ができない程の現状では、規制や法律を活用した形での対応が必要だ。先の議題の観光はそこからのネガティブなインパクトが無いような配慮が当然必要になる。つまり、持続可能な慣習とルールが必要だ。同じ目標を持つ他のNGOとの横のつながりが紹介された。持続可能且つ環境に配慮した海上運送手段についても議論があった。

8/22 プラスチック汚染

マイクロプラスチックの問題はだいぶ知られてきている。実に5兆トンのプラゴミが海にはあるという。紹介されたのはゴミとの関係を見直すということ。私達の生活や習慣を変えるということ。例えば、サーフライダーでは、ゴミの処理方法をアプリで紹介。ゴミの分別から更に一歩、具体的なゴミマネージメントのアドバイスをしている。アプリ使用後のアンケートでは、回答者のうち75%がコンビニ袋の使用をやめるといる。これは6億枚のコンビニ袋削減を意味することになる。

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プラスチックは必ずしも形に見えているわけでない。日常に使用する洗剤石鹸等にも成分が含まれている場合がある。使用する商品に含まれている場合、知らないで使ってしまうケースもある。企業が商品の開示をすることで、消費者は知ることができ、選択ができるようになる。消費者が選択をするということ。それは社会的、環境的な意識の変化につながることを意味する。今、プラスチック汚染については、ゴミを拾うことに加えて人の意識という原点での解決が求められている。政府もNGOの存在が必要であるが、NGOも政府が必要。それぞれが社会へのインパクトのアプローチを打ち出し、連携をとることが重要だ。

8/23 気候気象変動

海は最大の生態系システム。G7における政治のリーダー達への今回の提案は海の30%を厳格な保護地域として守る枠組みを作ること。そして、業種を越えて、それぞれ機関決定の権限を持つリーダーに、海の現状が各々にどのような影響とリスクがあるかを各者の目線に立って解説をすることだ。それぞれの業態の言語に通訳することで見えてくる各業態で必要な対策と課題。解決に向けての具体策はそれぞれの専門家が掘り下げていくことができる。船舶業界から造船にかかる具体的な取り組みが紹介される中、物資の運搬における行程も紹介された。実は私達が消費している食品、商品の90%が海に関わって手元に届いている事実も明らかに。「地球に優しい」商品を選ぶ時、その商品が私達の手元に届くまでの行程を考えることがあるだろうか?物流会社の取り組みと環境配慮への目標が紹介される中、消費者に分かりやすく表示することで消費者が流通を含めて「環境に優しい」選択をすることが大切。ブルーエコノミー、海洋経済のグリーン化というトピックでは意見が分かれる海の工業化の話題について議論があった。

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機関決定権を持つリーダー、各国首脳の集まりであるG7に「Ocean Call」を提出。今回、サーフライダーファウンデーションヨーロッパの取りまとめにより、50以上のNGO団体が、各国に取り上げて欲しい具体策を記した共同声明を文章にした。G7後には9月にニューヨークであるUN Climate Change Summit、チリでのCOP25、中国でのCOP15でも提出される予定となっている。

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たとえ海を見たことがない人がいたとしても、その人の生活に海は必ず関わり合いがある。海は私達の生活になくてはならない存在なのだ。

レポート:岡田 千枝

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G7(ジーセブン)とは、英語: Group of Seven の略で、フランス、アメリカ、イギリス、ドイツ、日本、イタリア、カナダの7つの先進国のことである。

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フランスを代表するサーフシティ「ビアリッツ」ここに各国の首脳が集った。

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サーフィンができる海岸は、立派な観光資源だ。市街化区域であれば当然、美しく保つ人為的な努力が必要になる。

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美しい海岸は、多くの市民に利益をもたらす。それは、経済効果も含めた健康的で持続可能な社会の形成だろう。

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ツーリズム、護岸、景観、全てが先進的で美しい街並みのフランス。日本から参加した私たちは景観利益の大切さを学んだ。

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サーファーの存在が、街の価値を高める。フランスに限らず、世界中のサーフシティはステータスが高い。

写真撮影:高貫 祐麻

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