北太平洋の海岸に漂着する漁具に関する国際リサーチに参画

SFJは、Surfrider Foundation Kauai Chapterの、北太平洋諸国の海岸に漂着する漁具に関する国際リサーチに参画します。今回のリサーチは、Surfrider FoundationのKauai Chapter (アメリカ・ハワイ) が企画し、国際海洋自然保護団体 Ocean Conservancy(アメリカ・ワシントンD.C.)のSmall Grants Programの支援を得て、アメリカ、台湾、韓国、日本が協力して実施します。

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日本ではSFJがリードをとり、海と人の暮らしの関わりについての研究における第一人者である清野聡子先生(九州大学大学院工学研究院環境社会部門生態工学研究室准教授 / SFJアドバイザリーボードメンバー)と、海洋環境と漁業のサステナビリティの両立を目指す株式会社UMITO Partners (東京都千代田区)が参加し、1年をかけて行います。

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プロジェクト開始にあたり、7月18日にSurfrider FoundationのSenior Scientistで海洋生物学者のDr. Carl Bergがハワイから来日。九州大学のある福岡県の各所で海岸の視察や、現地でビーチクリーン活動を行う方々との意見交換などを行いました。

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この日も、魚網やブイ、疑似餌などたくさんの漂着漁具が確認できました。日本全国の海岸に漂着するごみのうち、半分以上が漁具であったという環境省の調査結果もあります(環境省(2018))。ハワイにも多くの漁具が漂着するそうです。私たちがおいしい魚を食べられるのは、漁業が行われているおかげですが、漁業を行う上で、天候その他の理由でどうしても破損したり流出したりしてしまう漁具。漁具は海で使うために作られているので、とても丈夫で長い年月にわたって漂流し、海洋生物や環境に影響を与えます。こうした「放棄、逸失、もしくは投棄 された漁具」のことを「ゴーストギア」「ALDFG」(Abandoned, lost or otherwise discarded fishing gear の略)などと呼び、世界的な課題となっています。どうしたらこうした影響を減らしていけるのか、これから同じ太平洋に面する国々で協力し、解決策を探していきます。

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海岸に漂着する漁具。魚網は、各国の様々な漁船のものが絡まり合って漂着する。

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岩の隙間からは、東アジアであなご漁などに使われる漁具を回収。ハワイでは、2年間で1万個回収されるという。

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Dr. Carlは言う「海の問題は、みんなの問題。みんなで解決策を探していく必要がある」

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